そんなひといないよねぇー。ああ、居ないよ、多分ね。

物語の人物をさして「そんな人居ない」、と指摘があるとする。多分、それは、「架空の人物よりも、現実に存在する私を見てっ(私のほうが…)」ということなのか? と思ったりするのだが、現実に存在しないか、あるいは存在できないからそういう物語を作ってそこにその人物を住まわせているのでは。類型的というか記号的というか、約束のように決まった性格付けの人物しか出てこないとしても、それで物語が成立するのなら、「成立」というのが言い過ぎとすれば、「物語が面白ければ、登場人物が非現実的でもいい」。